大腸のポリープは「放っておくと癌に変わる」という点が胃のポリープと異なるところです。
大腸内視鏡(大腸カメラ)で大腸ポリープが見つかった場合、大概はその場で切除することができます(内視鏡的切除術=ポリペクトミー)。
そもそも大腸ポリープとは「大腸粘膜面から突出した局限性隆起」と定義されています。
簡単に言うと「粘膜から膨らんでいるできもの」です。
専門的には、大腸ポリープは、腺腫(80%を占める)、過誤腫、過形成性ポリープに分類されます。
どれも良性の(=悪性でない=癌でない)ポリープですが、絶えず悪性腫瘍(癌)に変化する潜在的悪性度を持っています。
特に腺腫は高い確率で癌に変わることが知られていますが、過誤腫や過形成性ポリープも稀に(1~3%)癌に変わることがわかっており、サイズが大きい場合や症状がある場合は、切除が必要です。
(腺腫では既に1割程度に癌が含まれています。)
・・・・ポリープを切除するべきかどうかは、基本的には「癌になる可能性が相当あるものは切除する」方針なのですが、専門家以外にとっては難しい判断です。
*ちなみにポリープが癌になりやすい要因として以下のようなものがあります。
・高齢化:ポリープが出来てから時間が経つほど、癌化の危険性が高まります。
・遺伝性:家系的(遺伝的)にポリープが出来やすい人は、100%に近い癌化が予想されます。
・多発性:ポリープが複数認められる場合や多発する場合は、癌化の可能性が高いです。
・成長性:経過観察していると、検査の度にポリープが大きくなってくる場合も癌化の可能性が高いです。