こんにちは、ららぽーと横浜クリニックです。
当院には多くの方が大腸内視鏡検査を受けに来ますが、女性の中には「妊娠中でも大腸検査を受けることはできますか?」「大腸検査の日に生理になりそうなんですが検査を受けられますか?」など質問される方が多くいらっしゃいます。
確かに、検査は受けたくても女性特有の心配事があると踏みとどまってしまいますよね…。
そこで、今回は女性と大腸内視鏡検査の関係についてお話ししていきたいと思います。
日本人女性の罹患(りかん:病気になること)数が多い癌は、第1位は女性特有の乳癌、それに続いて第2位が大腸癌です。(ちなみに、男性は第1位が胃癌、第4位に大腸癌です)
大腸癌は男女ともに40代から年齢を重ねるごとに増え始める傾向にありますが、10代や20代でも発病している方がいるのも事実です。
日本人の死亡率TOP3は男女ともに肺・胃・大腸と、よく聞く癌の臓器があがってきます。その中でも女性の癌死亡率の第1位は大腸癌、第2位は肺癌、第3位は胃癌と続きます。男性に比べて女性の大腸癌は死亡率が高くなっています。
大腸癌は女性も男性も罹患率の高い病気なのに、何故女性は大腸癌での死亡率が高くなってしまうのでしょうか。
女性は体質的に便秘や腹痛などお腹の症状で悩む事が多く、癌が発症したことに気付きにくいということが死亡率の高さに繋がっているといわれています。
お腹の症状が出ても「よくあることだから」とスルーしてしまい、大腸癌のサインを見逃しがちなんですよ。例えば、体質的に便秘気味の方は便秘が日常になってしまっていて、大腸癌のサインを見逃してしまう…とそういうことです。
大腸癌の予防のためには大腸内視鏡検査を受けることが最も良いでしょう。「血便」・「便通異常」・「家族に大腸癌や大腸の病気の人がいる」といったことに当てはまる場合は、大腸内視鏡検査をお勧めします。
検査の時には医師にお尻を出すかたちになりますから女性としては「検査が恥ずかしい!」と思われたり、「大変だから…」と思うこともあると思いますが、こういった理由で検査を躊躇せず、積極的に検査をしましょう。
検査前に生理になった場合でも検査は可能です。
大腸内視鏡検査の際は下着を脱ぎ、穴の開いた紙パンツを使用します。
ガーゼなどを使用し汚れ無いようご案内させていただきますが、それでも「気になる」、「気持ち悪い」などありましたら経血が漏れないようタンポンの使用をお勧めします。
検査を受けることは可能です(ららぽーと横浜クリニックでは妊娠中の禁忌薬は使用しません)が、先延ばしで産後に検査することをお勧めします。
妊娠中は基本的に大腸検査をしない病院もあります。ただし、緊急性があり大腸検査を受けないといけない場合もあります。
検査を受けることは可能です。
ただし検査時に鎮静剤を使用した場合は、乳児の安全を考慮すし、検査後24時間授乳は中止していただきます。検査後はミルクにしていただくか、検査前に搾乳をしておくなどの対策が必要です。
いかがでしたか?
今回は女性と大腸内視鏡検査について、お話させていただきました。
大腸癌は女性の癌での死因第1位いうとても怖い病気です。健康診断で検便を毎年やっているから…と思うかもしれませんが、検便の検査で引っかかる大腸癌はすでに進行してしまっている可能性もあります。そうなる前に大腸癌を見つけたり予防していくには、大腸内視鏡検査でしっかりと腸の中を観察していく必要があるでしょう。
長年、便秘などのお腹の症状があるのであれば、大腸癌の増えてくる40代には有効と言えるでしょう。
生理とかぶるから、授乳中だからなどの理由で検査を先延ばししたりはせず、何か気になる症状がある場合は医師への相談、必要があれば大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。