こんにちは。寒い日が続きますが如何お過ごしでしょうか。
ところで、皆さんは大腸検査について調べた時に、「腸の癒着があると検査は難しい」なんて話を見たことがありますか?
そもそもその腸の癒着ってなんだろう?という患者さんのために、今回は腸の癒着についてQ&A方式でお答えしていこうかと思います。
まず、おなかの手術をすると避けて通れないのが癒着です。傷が治る過程で周囲の組織が結合して癒着がおきます。
では、質問に答えていきましょう!
A.虫垂炎、胃・十二指腸潰瘍の手術に多いと言われています。また、婦人科疾患の開腹手術(帝王切開含む)でも癒着がおこりえます。
ほかにも、虫垂炎を手術せず治療した場合や、腸の周辺の臓器に炎症があると癒着をおこすケースもあります。
A.腹痛(激しい痛みから鈍痛と人によって異なります)です。
他にも悪心や食欲不振、腹部の膨満感や腹部の違和感が表れます。癒着の場所や度合いによって、症状の感じ方が異なってきます。癒着が重度になると、腸閉塞になる可能性もあります。
※しかし下のような症状がおこったら要注意!
激しい腹痛、嘔気、嘔吐、発熱です。このような症状が起こったときは腸閉塞が疑われます。食事を控え速やかに医療機関の受診をお勧めします。
A.腸の癒着では特別な治療はなく、排便コントロールが大切になってきます。お通じを硬くしない工夫、腸の動きを良くする工夫をしましょう。
排便のコントロールのためにも、是非次の4つものを参考にしてみてください。
発酵食品、食物繊維、ねばねば・つるつるの食べ物(納豆、モロヘイヤ、オクラなど)
こんにゃく、きのこ、繊維の固いもの、腸に長くとどまるものは腸閉塞の原因になることがあります。
食物繊維の多い食品は小さく刻む、柔らかく調理して頂きましょう。
適度な運動は便秘解消に繋がります。
水分が摂れていないと便が硬くなりがちになり、便秘の原因となります。
…と、一例を挙げてみましたが排便コントロールが難しい場合は、消化剤や緩下剤の使用を、医師の相談のもと始められるのもよいでしょう。
開腹手術をしている方は、大なり小なり癒着があると考えて良いでしょう。でも、癒着があっても手術で治す必要まではありません。上手に癒着やその症状とつきあっていくことが大切です。
今後、大腸内視鏡検査をしたいが癒着があるから怖い…と、気持ちが強く踏みとどまっていませんか?
当院では、独自の挿入法をおこなっています。やさしく、丁寧に腸をたたんで挿入していくので、挿入時の痛みが少ないのが特長です。癒着のある患者さんも当院の検査ならと定期的に大腸内視鏡検査を受けている方は多くいらっしゃいます。
*開腹手術のご経験があり、大腸内視鏡検査で辛い思いをした方。
*痛い検査なのでは?と心配な方
上記にあてはまる方は是非、お気軽にご相談下さいね。当院の検査が、みなさまの健康の一助になれば幸いです。