ららぽーと横浜クリニックでは大腸内視鏡検査の事前受診の際に、腹部のレントゲンのご案内をさせていただいています。その時に患者さんから「なぜ、大腸検査の前にレントゲンを撮る必要があるの?」と聞かれることがあります。
今回は、この質問に答えていきたいと思います。
*排便状態のチェック
大腸内視鏡検査は肛門から大腸にスコープを挿入していく検査なので、大腸に便が残っていると検査を上手く行うことが出来ません。
そこで、体質などによる便の出やすさを、レントゲンにうつる便の溜まり具合で確認させていただいています。
患者さん自身は便秘体質と思っていなくても、レントゲン上では便塊が多く見られることはよくあります。レントゲンで大腸に便塊が多く残っていた場合、大腸内視鏡検査前に飲んでいただく下剤を追加して処方させていただく場合があります。
*大腸の形(向き・長さ)の確認
大腸の形、向き、長さは一人一人違っています。
大腸の形が複雑で長い人は、内視鏡の挿入が難しく、検査に要する時間も長くなる可能性があります。
初めて当院で検査を受けられる患者さんに無痛で優しい大腸の検査をご提供するため、事前にレントゲンで得られる「大腸の形に関する情報」はとても大切なものです。
*大量の腸管洗浄液を飲んでも問題ないか?
大腸内視鏡検査は大腸内部を空っぽにしてから検査をするため、当日は約2ℓの腸管洗浄液を服用します。
仮に大腸に大きな腫瘍ができていて腸が狭くなっている場合に大量の洗浄液を飲んでしまうと、洗浄液がうまく流れずに大腸が膨張しすぎて破けてしまう危険性があります。
そこで、当院では事前受診の際に洗浄液が安全に飲める状態かを単純レントゲンでチェックさせていただいています。
さて、「なぜ事前にレントゲンを撮影するの?」という疑問は解決しましたでしょうか?
安心安全な検査をご提供させていただくために、皆さまのご協力お願い致します。