大腸のポリープの多くは内視鏡で発見、即切除可能です。
切除の対象とできるのは、良性のポリープや早期癌の中でも粘膜にとどまっているものです。
(参照)内視鏡でここまで治療できる
ここでは、そのポリープ切除の方法の数々を紹介します。
切除する方法は病変の大きさや形によって、医師が方法を選択します。
①ホットバイオプシー
3mm~7mm程度という、比較的小さなポリープに対して行います。
ポリープを鉗子(かんし)でつまみながら高周波電流を流して焦がし切ります。
例えばこんなポリープに有効
②スネアーによるポリペクトミー
茎のあるポリープに対して行います。
ポリープの首根っこの部分を、輪の形のスネア鉗子で締めつけ、高周波電流を流して切断します。
たとえばこんな形のポリープに有効
③内視鏡的粘膜切除術(EMR:endoscopic mucosal resection)
平坦または陥凹している、比較的大きなポリープに対して行います。
平坦な(ひらべったい)ものや陥凹して(へこんで)いるポリープに対しては、そのままではワイヤが引っ掛かりません。
そこで、ポリープの直下(粘膜下層)に液体を注入して(局注と呼びます)病変を浮きあがらせてから、スネア鉗子で締めつけ、高周波電流を流して切断します。注入する液体としては高張食塩水・高濃度ブドウ糖液・ヒアルロン酸などが用いられます。液体の注入は固有筋層から粘膜を引き離す効果もありますので、消化管全層が切れて穿孔すること(消化管に穴が開いてしまうこと)を防ぐ効果もあります。
例えばこんなポリープに有効